ご家族と一緒に通院していたお子さまが、ある日、一人で通院するようになるその「瞬間」。
その大切な日を笑顔で迎えられるように、私たちはご家族と子どもたちを支えていきたい。

お子さまが小児糖尿病を発症すると、ご家族が悩むのは日々の食事や生活リズム、運動や学校のことなど様々です。
注射を打たなければならなかったり、薬を飲まなければならなかったりと治療の負担も最初はとても大きいです。

何を食べさせてあげたらいいのだろう?
どんな生活をさせてあげたらいいのだろう?

そんな、お子さまを想うご家族の不安な気持ちに寄り添いたい。

そして、子どもたちの日々の中に生まれてくる、好きなことや楽しいことへの興味、笑ったり怒ったり悲しんだりする感情の動き。
その後に訪れる思春期のこころの葛藤や身体の変化。

そんな子どもたちの成長の過程にも糖尿病の治療が続いていきます。

糖尿病を持つ子どもたちがご家族の愛情とサポートをたくさん受けながら共に診療方針を考え、一緒に病院を受診していた時期を終え、自分自身で治療方法を決めていく。生活に合わせて治療や通院日を調整していく。
たった一人で病院を受診できるようになる日。一人で診察室のドアを開ける日。
それが小児科を卒業した瞬間です。

その瞬間を目指して今から私たちができること。
それは子どもたちの成長に寄り添い、今最適なだけではなく、その子の未来をも想像しながら自立を目指した治療方針の提案を行うこと。

合併症を見据えながらものびのびとした健やかな成長を支援する。
家族の慈しむ心が疲れてしまわないように支援する。

当院では、そんな診療を目指しています。

「卒業」から
次のステージへの橋渡し

私たちは成人科の糖尿病専門医(糖尿病・甲状腺 上西内科)のグループ医療機関です。
小児科からの “卒業” を目指すだけではなく、成人期医療としてのその後の糖尿病診療へのスムーズな移行を行います。

大人になると学業や仕事、恋愛や結婚など様々な面で小児科とは異なる治療の組み立てが必要になります。小児期には小児科の専門医が、成人期には成人科の専門医がそれぞれの知識と経験を活かした治療のご提案をしていきます。

子どもから大人へのシームレスな治療。

当院では、より高度で連続性のある専門治療をご提案します。
ぜひ、お気軽にご相談ください。

Q&A

総合病院からクリニックに転院しても大丈夫なの?

私たちは春日井市民病院や小牧市民病院、名古屋市立大学医学部附属東部医療センターなど広い地域の総合病院と連携しており、入院が必要となるような糖尿病ケトアシドーシスや重症低血糖などの緊急時にはいつでもご紹介できる体制を整えています。
また、当院に転院された後の定期通院では、それぞれの生活スタイルや年齢に合わせた内服薬やインスリン量の調整だけではなく、カーボカウント指導やインスリンポンプの導入、持続血糖モニタリングの導入など総合病院の外来診療と変わらない専門的医療のご提供を心がけております。
クリニックへの転院を悩まれているご家族はぜひ一度ご相談にお越しください。
お子さまを含め皆さまの不安を取り除けるように、スタッフ全員がひとつひとつご質問にお答えします。

紹介状がない場合は転院できないの?

いえ、紹介状がなくても転院はしていただけます。まずはお気軽に当院スタッフまでご相談ください。
これまで通院されていた医療機関様との信頼関係を維持するため、当院から転院の旨をご連絡させていただき必要な医療情報の提供をお願いする事もできます。

病院の先生に転院したい旨をどのように伝えればいいの?

お子さまにより良く生活をしてほしいという想いは、全ての小児科医に共通です。
“総合病院では受診の時間や予約変更などに制限が出ることが多いため、継続的な治療のために専門クリニックへの転院を検討していること” を率直に主治医にお伝え下さい。断られる心配はありません。
もちろん、当院から再度総合病院への転院を希望される際も遠慮なく申し出て下さい。
私たちは、お子さんの通院の負担が少なく継続的に治療を行うことができる環境を皆さまご自身で選んでいただく事がとても大切だと考えています。
ぜひお気軽にご相談下さい。

1型糖尿病のセカンドオピニオンはしてもらえるの?

セカンドオピニオン外来という形式は取っておりません。
通常の予約診療で受診していただければ、現状の治療内容や他の治療選択などについて専門医と専属スタッフが皆さまのご質問やご不安にお応えします。

総合病院ではなくクリニックに通院することに、どんなメリットがあるの?

土曜日の午前や午後の診療時間または平日夕方の診療時間を利用することで、学校生活に影響なく継続的に糖尿病診療を受けられる事が大きなメリットです。
また、急な予約変更や体調が悪いとき(風邪症状や腹痛、発熱など)にも気軽に相談いただけることもメリットの一つです。
入院施設を持たないため、入院管理が必要な状態と判断した場合は連携病院へ迅速にご紹介いたします。

圓若院長の今までの1型糖尿病の診療実績は?

あいち小児保健医療総合センター内分泌代謝科在籍以降、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院(八事日赤)小児科にて1型糖尿病の専門的診療に継続的に関わってきました。
また、愛知県内では数少ない小児内分泌の専門医資格を有しています。

糖尿病の3つのタイプ

小児の糖尿病は、1型糖尿病・2型糖尿病・特殊な糖尿病の3つに大きく分けられます。

小児に多い糖尿病です。体内のインスリン分泌が完全に不足・欠乏するため、インスリンを注射で補う必要があります。

当院では1型糖尿病のお子さまの負担を軽減するため、フリースタイルリブレやガーディアンコネクト、Dexcom G6などの持続血糖モニターをはじめ、インスリンポンプ療法・SAP(センサー付きポンプ療法)など現存するすべての治療方法を選択肢としてご提案することが可能です。
専門医の指導のもと、より安全で安心なインスリン療法をご提供いたします。
また、管理栄養士によるカーボカウントの導入も可能です。

体質や遺伝など複数の因子の影響によりますが、多くは運動不足や過食によって体内のインスリン分泌が悪くなったり、働きが鈍くなったりすることが発症の誘因となります。

2型糖尿病のお子さまの治療では、糖尿病・甲状腺 上西内科と連携しながら、小児領域に留まらないより専門的な治療方針のご提案を行います。

生まれつき遺伝子や染色体の変化によって引き起こされるミトコンドリア病やMODY(家族性若年糖尿病)などがあります。

遺伝性疾患のお子さまの治療では、糖尿病・甲状腺 上西内科と連携しながら、小児領域に留まらないより専門的な治療方針のご提案を行います。

お子さまの生活パターンは日替わりです。外遊びの日と雨の日の活動量は全く異なります。
友達の家に遊びに行けば、出てくるおやつもさまざま。
私たちは、糖尿病をもっているお子さまも、他のみんなと同じ生活を続けていけるようにその子に合った最適な治療方針の提案が大切だと考えています。

お子さまが持つ糖尿病を「疾患」から「個性」へと引き上げていきたい。

どんな些細なことでも構いません。
ぜひ、私たちにお気軽にご相談下さい。

院 長

圓若 かおり

1992年-1995年 愛知県立旭丘高等学校
1997年-2003年 福井大学医学部医学科
2003年-2005年 名古屋市立大学病院 小児科初期研修
2005年-2008年 名古屋市立西部医療センター 小児科
2008年-2011年 あいち小児保健医療総合センター 内分泌代謝科
2012年-現在 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 小児科・臨床遺伝診療科
2022年3月 子どもの成長・糖尿病 上西のびしろクリニック 院長就任
所属学会等

日本小児科学会 小児科専門医 / 指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医(小児科分野)
日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法(NCPR)認定
日本新生児成育医学会
日本小児遺伝学会
小児慢性特定疾病指定医
難病指定医

SNS

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